こんにちは、たけしです。
Nikonが「Z 6」と「Z 7」を、Canonが「EOS R」を発表しミラーレス一眼市場が盛り上がっています。
それに続き、FUJIFILMがX-T2の後継機種「X-T3」を発表しました。
結論から書くと「派手な刷新は少ないながらも間違いなく進化していて、細かなブラッシュアップにより完成度が高まった良機種」という印象です。
X-T3における大きなトピックは次の4つ。
- 第4世代のX-Trans CMOSセンサーとX-Prossesorを搭載
- 画面上の約100%をカバーする位相差AF
- 動画性能の向上
- 連写性能の向上
が挙げられます。
現行機種であるX-T2や事実上のフラッグシップ機であるX-H1との比較を絡めつつ、感想を書きたいと思います。
目次
X-T3の外観

まずは外観。これがまた安定の格好良さです。
ボディのエンボス加工がX-H1に似たものになっていることと、X-T2に比べてやや直線的なデザインになっていることから「ミニX-H1」のような印象を受けました。

前モデルのX-T2ではブラックモデルを販売した後に、グラファイトシルバーを限定販売していましたが、X-T3からは最初からブラックとシルバーで販売されるそうです。
[chat face=”takeshi-icon.jpg” name=”たけし” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]シルバーモデルのマット加減が個人的にツボです[/chat]
X-T3のスペックを見てよかった点
次にX-T3のスペックを。
細かなところまでリストアップするとキリがないので、大きな変更点と個人的に好感触だった点に絞ってまとめます。
画素数が2,610万画素にアップ
前モデルのX-T2やX-H1では2,430万画素でしたが、X-T3では180万画素アップして、2,610万画素になりました。
2年半前に公開されたFUJIFILM×マップカメラのインタビューでは、
20〜24Mあたりが現在のテクノロジーだと丁度いいんじゃないでしょうか
とFUJIFILMの担当者が述べているので、この2年半の間に技術が進歩したのだなという風に感じました。
画素数が増えたことが写真にどのような影響を及ぼすかについては、実機をしっかりと使ってみないと分かりませんね。
常用の最低感度が160に
X-T2やX-H1の常用の最低感度はISO200でしたが、X-T3ではISO160になりました。
1/3段程度の小さな差ではありますが、日中であっても開放F値で撮れる機会が増えるのではないかと思います。
ボディ単体でメカシャッター秒間11コマを実現
X-T2やX-H1でも秒間11コマで撮影することは可能でした。
ですが、それはパワーブースターグリップを装着した状態での話。ボディ単体だと秒間8コマが限界でした。
X-T3ではその点が進化しボディ単体で11コマを実現しています。
[chat face=”takeshi-icon.jpg” name=”たけし” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]FUJIFILMに連写のイメージが無かったので、なんだか感慨深いです[/chat]
動画向きフィルムシミュレーション「ETERNA」に対応
X-H1から搭載された動画向きのフィルムシミュレーション「ETERNA」を搭載しました。
「動画向けフィルムシミュレーションだからX-H1専用なのでは?」「FUJIFILMなら別機種にも搭載してくるはず」などFUJIFILMファンの間でも意見が錯綜していましたが、X-T3で実現されました。
AFの動体追従性能が向上
FUJIFILMのAFの動体追従性能に対して「非常に良い」というイメージを持っている方は少ないかと思います。ですが、X-T3ではそれが改善されているかも知れません。
というのも、X-Processor 4を搭載したことにより、AFサーチ回数が1.5倍になっています。
1.5倍もの回数でサーチをしているので、その分ピントが迷子になったりすることが減り、動体追従性能が向上しているということですね。これも実機を触って体験してみたいですね。
顔認識、瞳AFが超進化

X-T3では顔認識性能がX-T2やX-H1に比べて、なんと2倍に!
そして瞳AFがAF-Cでも使用可能になったので、例えばポートレート撮影などでモデルに動いてもらった状態であっても、その間も瞳にピントが合わせ続けることが出来ます。
SONY α9ほどの性能ではないと思いますが、個人的にはめちゃくちゃ嬉しいアップデートです。
スポーツファインダーモード搭載

スポーツファインダーモードは、1,660万画素相当のフレームが現れ、1.25倍でクロップされる機能です。
最終的にクロップされるはずの範囲までもEVF上で確認しながら撮影が出来るので、動きの速い被写体などに効果的に使えるかも知れません。
スポーツファインダーモードにすることで、電子シャッターで秒間30コマという超高速で撮影することが可能です。
電子シャッターでは特有のローリングシャッター歪みが発生しますが、X-T3では従来の半分にまでに抑えているとのことです。
USB-C端子を搭載
X-T2までの端子はmicroUSBでしたが、X-T3ではUSB-Cに変更となりました。USB-Cはデータ転送速度も早く、裏表どちらでも挿入可能なリバーシブルな端子です。
こういった最新の端子を搭載してくれるのはユーザーにとってもありがたいのではないかと思います。
そして、みんな大好きANKERのモバイルバッテリーがFUJIFILMから推奨製品として指定されています。
推奨されているのは下記の2商品です。

上記の2商品にはUSB-C to USB-Cケーブルが同梱されているので問題ないかと思いますが、モバイルバッテリーを使ってX-T3を充電するには両側ともUSB-Cのケーブルが必要なようです。
リモートレリーズ端子が独立仕様に!

X-T2やX-H1では端子類が一つのカバーにまとまっていましたが、X-T3ではリモートレリーズ端子が独立しています。
従来製品ではリモートレリーズを使用する際は他の端子類も丸出しになってしまいましたが、X-T3からは他の端子を丸出しにしなくて済みます。
[chat face=”takeshi-icon.jpg” name=”たけし” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]砂や水しぶきを浴びかねない環境における撮影時の不安材料が減りました。[/chat]
グリップがやや大型化!
X-T2と比較してグリップがやや大きくなったことで握りやすくなっていました。
ただ、ボディのサイズが大幅に変わった訳ではないので、小指余りに関してはX-T2と同じでした。
ボディ本体にマイク端子とヘッドホン端子を搭載

Xシリーズで動画を撮るには朗報です。ボディ側にマイク端子とヘッドホン端子が搭載されました。
X-T2やX-H1では、ボディ側にはマイク端子のみが存在し、バッテリーグリップを装着しなければヘッドホン端子からの音声モニターが出来ませんでした。
バッテリーグリップ無しでもマイク収録とモニターが可能になったのは大きいのではないかと思います。
[chat face=”takeshi-icon.jpg” name=”たけし” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]H1からやっとけよって思いました[/chat]
X-H1との棲み分けに悩む
FUJIFILMのフラッグシップ機は「その時乗せられる機能はすべて乗せる」というスタンスを貫いているように感じます。
ボディ内手ブレ補正を搭載しているX-H1を動画機として強化していくのかと思いきや、X-T3にはそれ以上の動画撮影機能を搭載していたりと、想定ユーザーのブレが目立ちます。
出し惜しみしていない点は喜ぶべきですが、Xシリーズを複数台所有しているユーザーは使い分けに悩まされそうです。
[chat face=”takeshi-icon.jpg” name=”たけし” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]Tシリーズはもっとスチルに特化していいのでは?と思います[/chat]
X-T3の発売日と価格
長々と紹介してきたX-T3の発売日は2018年9月20日です。
ボディ単体の実勢価格は18万円程度です。
細かなところでブラッシュアップが行われていると感じたので、X-T2ユーザーの方がX-T3に乗り換える価値は十分にあるという風に感じました。
発表から発売までが早いです!楽しみ!